黒い糸

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天使の頬杖 (27)

天使の頬杖 (27)


♥目次♥

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「本当に自覚がないのでしたら、要クンを追い詰める言動も仕方ありませんね」
「俺が要を苦しめているとでも言いたげだな」

「その通りです。要クンに殺されてもいいなど、二度と言わないで下さい。要クンが誰かを殺すことを肯定しないで下さい。手を血に染めていいのはあなたと私だけです。
保健の先生っぽく言わせて頂けるなら、普通の子どもでも要クンの年頃ならみんな危うい時期なんです。身体と心のバランスがとれないのが第二次性徴です。
レイも私もその時期を究極に異常な世界にいたから思春期の微妙な危うさが分からないんです。
要クンは私達同様に性的には他の子とは先に進んでますけど、身体の成長にあわせての心のバランスがとれなくなっているのは普通の子達と同じなんです。
それにまだ『大人になったらレイから愛されない』と思っている節があります。そして、あなた…大人のくせに危うい。多分、私の方が精神面は強いと思います」

反論すると思いきや

「―――そうかも…しれない」

と亮二は肯定した。

「だが俺が弱いんじゃない。アルが異常に強いだけだ。ジジィがいなくても生きてける強さが…俺にはないかもしれない…要を生かして、俺の手を取らせたのは、俺が寂しかったからじゃないのか、と思うことがある…」
「本当に、あなたって人は…。弱ると本音が吹き出しますね…。要クンが私達を殺す夢を見たことがあなたにかなりのダメージ与えいますね」
「俺のことはどうでもいい。要の話だろ」
「そうですね。危ういあなたにこういう話をするのは気がひけますが…」

焦らすつもりはないのだろうが、西野は一旦区切り、グラスを口に運ぶ。

「さっき、私が要クンに言ったことは嘘です。要クンの中にはmadness(狂気)な部分が眠っていると思います」

madnessという単語が弾丸となって亮二の身体を撃ち抜く。

「要クンは自分でもどこかでそれに気付いているからあんなに脅えていたですよ。現実になりそうだから…可哀想な要クン。それをあなたは『殺されてもいい』と肯定しようとしたんだから…」
「だから最悪って言いたいんだろ」

西野が頷く。

「同じような夢を要クンはこれからも見るでしょう。愛情と憎悪は表裏一体ですから、夢の中であなたを何度も殺すんでしょうね…嬉しいことにさっきは私も殺されたようですけど。でも、夢は夢です。現実とは違うことを要クンに伝えていかねばなりません。あの子は天使のままでいいんです。あの子の狂気はこれからも眠ったままでいい。永遠に。そうでしょ? どうしても目覚めてしまったときは…あの子の手を血で染めるのはなく…」
「要の手は汚させない」

それは要の代わりに手を汚すという意味なのか、それとも要を天国に送るという意味なのか…
多分後者を選択し、その後亮二は自分の命を絶つだろうと西野は思った。

 

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