黒い糸

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天使の頬杖 (29)

天使の頬杖 (29)


♥目次♥

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★機上恋シリーズ文庫3冊の帯企画4弾、発送済みです。ご応募ありがとうございましたm(__)m ★

 

 

朝から色々あったが、まだ土曜の昼だ。
服を着た西野は三人分の昼食作りに取り掛かる。
この家で西野が食事を作ることは珍しい。
大抵亮二か要が作る。
西野は手伝う程度のことしかしない。
レシピを要に伝授することはあっても西野が主導で腕をふるうことはしない。
ご馳走になる形だ。
要が大事にしているテリトリーを侵すようなことをしたくなかった。
西野には亮二と要しかいないのだ。
この二人に拒絶されれば、また一人っきり戻る。
他の誰かと新たな関係性を築くことは難しいと十分自覚をしている。
西野の過去を理解できる人間など、亮二と要以外いない。
話したところで、虚言と思われて終いだろう。
この平和な日本でも、裏を覗けば今も似たような地獄に繋がるルートは何処彼処(どこかしこ)にある。
しかしそんな地獄行きのルートは作った人間と墜とされた人間しか知らない。
偶然とはいえ、この二人と出会えたのは『先生』の引き合わせだと西野は信じている。
一人になった自分を、心配して自分の前に連れて来てくれたに違いないと思っている。
先生が天国から授けてくれた最高の贈り物なのだ。

「良い匂いだ」

濡れた髪にスウェットパンツ、リネンのシャツを緩く着崩した亮二が、ダイニングに現れた。
首にはまだタオルが掛かっている。

「ふ~~~ん、西野先生は‘お気遣い’下さったわけか」
「なんのことでしょう?」

西野が振り返り笑みを浮かべた。

「お前、本当に要に優しいよな」

テーブルには綺麗に盛り付けられた皿が並んでいた。
しかし実際は洗うだけ、カットするだけ、ボイルするだけ、挟むだけというシンプル調理のものばかりだった。
彩りの綺麗なフレッシュサラダにフルーツサラダのサラダが二種、生ハム、サラミ、ソーセージ、チキンハムとチーズの盛り合わせ、ゆで卵、ブルベリージャムとクリームチーズ、ハムの三種のサンドイッチ。

「レイも優しくして欲しいのですか?」

西野が牛乳と固形コンソメとタマネギで作ったこれまたシンプルなスープの火を弱火にする。

「気持ち悪いことを言うな」
「素直になればいいのに」
「怒るぞ」
「シ! 要クン、目を覚ましたんじゃないですか? 音がしましたよ」

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西野の何が優しいのかわかりました???by 時枝

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